ロンドンくまのこ便り

読書と猫と旅行。地球の彷徨い方&キラキラしてないロンドンライフ

ミッション375日目

全くキラキラしていないロンドンライフ✨をお届けするブログのため、
日本の方がドン引きしそうな使えるようで使えない現地情報をお伝えします…(旅行記書きたいんだけど…)。

・Squattersの追い出し方
一体何がどうしてこうなったのか、治安が相当イマイチなエリアであることは承知で(でも、発展し続けているこのエリアを特に知っていたので)買ったのだけど、下の階との多少のイザコザ以外は特に何もなく、他のご近所さんたちは良い人たちでまぁまぁ平穏に暮らしていたのに、今年に入って突然、下の階以上の騒音問題に直面することになった。
きっかけは、我が家の前に空きテナントの事務所があったこと。ここに、昨年の結構前から突然、人が住み着き始めた。とはいえ、特に何もされなければ問題がないので放置していたのだけど、ここ数週間前から突然、土曜日の夜にものすごいビート音が深夜中響き渡ることに…というか、なんなら日曜の朝までかかっている…。レイヴパーティーやっとるやーん…発信源はその事務所…
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旦那がずっと「あれはSquattersだろう」と言っていた。Squattersとは不法占拠者のこと。不法侵入したら即タイーホの流れは日本の常識であって、イングランドでは空き家に不法に住み着くことや侵入することは、基本的に違法ではない。なんなら、やり方次第ではその土地を最終的に手にすることもできる*1のである…。
昔は、夏休みに長く留守にしていたら不法占拠者が家に住み着いて、家を取り返すのに数ヶ月かかり…ということがレアケースであったらしいけど、2014年に法律が変わって、住宅ではそれは現在違法。でも、商業用施設では今のところ違法ではない。なんでそんなことになってるかというと、歴史に発端するんだけど…
www.gov.uk
…ま、静かに暮らしている分には別にホームレスが住もうがSquattersが住もうが何かの抗議活動をしようが私たちも気にしないが、一晩中クラブミュージックかけはじめたらそうとはいかない。

しかも民事介入したくない警察は、基本的には動かない。ましてや騒音問題なんてもっと動かない。

実際問題、ご近所も我々も何度も警察を呼んだのである。来てくれたこともあったが、口頭注意だけで何もせず、日曜の朝までズンズンビートが続くのだ。たまったもんではない。しまいにゃ「忙しいんだから警察呼ぶな💢カウンシルに言え!」と言われる始末
幸いこいつらは土日にしかやらなかったけど、そういう問題じゃねえっつーの。

…動物園なの?この国(-_-;;;)

私の週末を台無しにした罪は地球より重いっっっっっっ💢
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※そうは言っても、実はちゃっかり寝てました…

どうするか?

地権者にチクるのである。

私「Squattersが住み着いて、週末にレイヴパーティーやっててこまってまーす。なんならドラッグとかもやっているんじゃないかと思いま〜す。近所の人と言い争いしてるところも見ましたぁ(実話)。警察も何回も呼ばれてま〜す。なんとかしてください」

まぁ、地権者だけではなく、カウンシル、警察、更には地元のMP(国会議員)までに旦那と2人で連絡したった(-_-;;;)
地権者はすぐに動き(というか、すぐに動かないと面倒なことになる)、裁判所から立退き命令の紙が貼られた…が、Squattersは当然無視。警察とやり取りしていたが、2度目の深夜中に響き渡るレイヴパーティーの後、ある日唐突に連絡が来た

警察「裁判所命令が出たため、明日の朝5時に 強 制 執 行 します。」

キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

…つうても、警察すら信用していないので、本当にやるのかな?と思って、わざわざ早起きして見守ることにした。
会社の人には「そんなこと言ってもイングランドだから、警察すら寝坊や遅刻してもおかしくなくねえ?」とか言われたけど。

まぁ、我が家の場所とか知られたら困るんで残念ながら写真はお見せできないんですが…。

5時前にそれっぽい車が様子を伺い、中に奴らがいるのを確認して、ちゃんと5時過ぎには大量の車(パトカーではない)と2台の救急車が到着(; ・`д・´)
この時間を選んだのも、近所迷惑にならない程度で奴らを確実に確保して追い出すためだろうなぁ。
そしてぞろぞろ降りてくる警察官…

うわああああエンジンカッターか何かでゲートの鍵切ってるううううう!!!!火花散ってるうううう!!!( д) ゚ ゚

なんか日本のテレビとかでこんなん見たことあるような気がするよぉおおおお!!!!( д) ゚ ゚
www.asahi.com
※イメージ写真(中核派拠点…いや本当にこういう感じ?ここまで武装してなかったけど)

救急車まで待機していたが、幸い、Squattersは素直に従ったため、強制引越しで終わったらしい(逮捕してもいいのに…)。ぞろぞろ出てくるヒッピー風の若者たち。てか、10人近くいたのかよおおおおお_| ̄|○女性もちらほら…
運び出された荷物には洗濯機、冷蔵庫、大量の巨大スピーカー、アンプ、自家発電機まであった…。チッ、大雨が降ってたら全部ぶっ壊れてくれたのに
多分、予想なんですけど、週末近所のチャヴ*2集めて金取って自家製クラブでもやってレイヴパーティーやってたんじゃないかと…。

英国では、進むSquattersの規制に「ホームレスの居場所が失くなってしまう!」という批判もあるのですが…
ガチのホームレスは、自家発電機持ってないだろう…_| ̄|○

大量の荷物と追い出された若者たち。中には親らしき人が迎えに来た人まで…いや私が親だったらこんなん即ぶん殴って詫びさせるけどな…(-_-;;;)

というか…

イギリスの救急車って1時間待ってもこないとかあるのに…

高い税金払ってるのに…

こういうのに使われているのか…(;´д`)

とはいえ、これは地権者がすぐにまともに動いたので、ラッキーなケースで、全然片付かず騒音を出し続けるヒッピーの寝床になってしまったケースはイングランドの各地であるんですよね…(;´д`)
www.bristolpost.co.uk

www.swlondoner.co.uk

高すぎるロンドンの不動産代に文句をつけたり、抗議活動するのは良いんですけど(我が家の前のSquattersがその目的で居座ってたのかは知らないけど…)、

何故ご近所に気を使えない???

菓子折りぐらい配って静かに暮らせよな、むかー!そりゃまぁ、ストライキも嫌がらせして抗議活動するといえばそうなんですけど、結局自分たちがやりたいようにやりたいだけじゃん!って思ってしまうのでした。

日本にいた時は「日本のサービスは提供しすぎる!」とか思って仕事で疲弊していたんですけど、こっちに来たらこういうことが起きたりして、プライベートで疲弊するので、なんだかどっちもどっち…と最近思いましたよね(-_-|||)
日本にいると、日本の常識の上で欧米は自由さがあるのかと思いがちなんですけど、そんなことは当然なくて、日本で常識的なことが通じず、他人に迷惑をかけても許せる社会どころか迷惑のレベルが違うんだなぁ…と思い知らされてたのでした。やったもん勝ちなので、泣き寝入りは絶対だめだ(絶対泣き寝入りとかしないタイプだけど)

シド・ヴィシャスが生まれた国は違うなぁ…(違)

次回こそは
ダラムとヨークにいった話
ブリストルに行った話
ポーランドの年末年始続き
・またルイスに行って素敵なクリームティーをした話
・っていうかウェールズ旅行記続き

でも書きたいですね_(:3 」∠)_

*1:なお、スコットランドでは違法

*2:ロンドンの下層階級を表す侮蔑語。特に白人で生活保護を貰いながらカウンシルフラットに住み、スポーツウェアを着て偽物(本物もあるかもだけど)のブランド品身につけて…みたいな人たち。日本語でいう「DQN」に近いが、日本は階級社会ではないので、またちょっと違う